[ム・チャ・チャ]という子供服屋さんでみつけた髪飾り



こんにちは。
イラストレーターの茉莉枝です。
イラストなら普段から描いておりますが、
文章を書くなんて、ちょっと不安でもあります。

でも、お題が「かわいいもの」と聞いてから、
それなら自分も楽しんで書けるかな・・・と思い、
やってみることにしました。


自分なりのものが書けて、できれば、
読んでくれる人も楽しんでもらえるようなものにしたいです。


どこまで続くか自分でも分かりませんが、どうぞ気楽におつきあいくださいませ。
よろしくお願いします。



では、一回目のお題は、これです。



茉莉枝は、5月に生まれたばかりの姪っ子のために、
毎日髪飾りを探し歩いておりました。


姪っ子はまだ髪も少なく、髪を結わえることはとうていかないません。
それでも髪を飾るのは女の子の特権。
かわいいこにはかわいい髪飾りを・・・。
私は、かわいい髪飾りを探しながら、
姪っ子の髪が伸びるのはまだかまだかと、首をながくして待っているのです。
(はやく茉莉枝の首より長くなってね。)


そんなある日のことです。
ふと立ち寄った子供服のお店でみつけたのがこの髪飾り。
この髪飾りのかわいさとインバクトといったらもう!
またたくまに私の心臓はこの髪飾りにうち抜かれてしまいました。
これだ、って思いました。


上目づかいで照れたように静かに微笑んでいる刺繍の女の子。
控えめで奥ゆかしくてとってもかわいらしいのです。
さらに、その刺繍がほどこされているのが
赤の水玉模様の布ボタン。
”赤の水玉”だなんて「かわいいもの」としての条件を満たしているというのに、
それでもまだ飽き足りなかったようです。
というのは、この布ボタン・・・。
このお写真がほぼ実物大なのであります。


そう。
でかいんです!この髪飾り!!
どこにどう結わえたって目立つんですね。
実は全然、控えめじゃなかったのです。
「奥ゆかしい微笑み」にだまされておりましたが、
よくよく考えれば、
「上目づかい」というところで気付くべきだったのです。
「赤の水玉」というところでも気付くべきだったのです。
ぶりっこの要素まるだしなのです!!!
すべてが計算されたかわいさなのですね。
知っていたのです。どうしたらかわいいか。どうしたら目立つのか。


そして、かわいさをアピールするための最後の手段。
目立つために使った最もわかりやすい手段というのが、
「でかくなる」ということだったのです!!!


こんな目立ちたがりやでかわいい髪飾り。
全力でかわいさを表現しているこの髪飾りの一生懸命さに、
私は激しいシンパシーを覚えたのでした。
(とはいえ、この髪飾りはあくまでもその一生懸命さを上手に隠し、
静かに微笑んでいるのでした)


私はもちろん姪っ子のためにすぐさまこの髪飾りを購入いたしました(髪が伸びたらつけてね)。
ですが、この髪飾りの一生懸命さとかわいさは、0歳の姪っ子には、まず、わかりますまい。
ならばこの髪飾り。
1番の理解者である私、茉莉枝の髪に飾らなくて、いったいどこに飾るというのでせう!


・・・結局、姪っ子のぶんだけでは我慢できずに、自分のぶんも購入いたしました。


それからというもの、
お気に入りの髪飾りが見つかると必ず2つ、購入することにいたしました。
姪っ子と茉莉枝のふたりぶん。
だからふたりはいつもお揃いなのです(でも姪っ子にはまだ結べる髪がありません・・・)。



*[ム・チャ・チャ]は、スペイン語で「少女」を意味するらしいです。
「少女」は茉莉枝にとって永遠のテーマでもあります。



MUCHACHA [ム・チャ・チャ]
http://www.muchacha.co.jp/